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ziny.us(ジーニアス)を見て考えたソーシャルニュースサービスの行き先

Zinyus02以前からのご縁あって「ziny.us(ジーニアス)」というソーシャルニュース系サービスの発表会に参加してきた。開発元のSultluxが言うには「Flipboard+Pinterest+人工知能」というイメージ。Web上にあるニュースや画像、動画などのコンテンツから使い手の好みに合わせたものを集め、雑誌のようなレイアウトに整理し、集めたり共有できるSNSだそうだ。これをプラットフォーム化して広告などのビジネス展開を予定しているという。2月20日より日本でもiOSアプリとしてリリース予定で、その後AndroidやWebにも対応予定とのこと。

個人的にソーシャルニュースはとても興味があり、古くははてなブックマークからFlipboard、最近ではSmartNews、Gunosyなどいろいろ使っている。ziny.usはタブレット上でiBooksやi文庫HDのように、本棚にジャンル別に雑誌風アイコンが並び、タップするとFlipboard状にコンテンツが展開されるインターフェース。見た目を重視しているだけあって、デモを見る限りなかなかきれいで使い勝手も良さそうだった。

Zinyus01おそらくリリース後、自分を含めこうしたニュースアプリが好きな人がまず飛びつくとと思う。ただ、これを普及させるにはいくつかのハードルがありそうだ。こうしたサービスが好きな人にいかに続けて利用してもらうか、そして一般ユーザーにどう認知させ利用してもらうか。

キュレーションをテクノロジーで実現しプラットフォーム化するビジネスはかなりホットでライバルが多い。Flipboard、SmartNews、Gunosyなどの中にもそうした形を考えているところはありそうだし、他にもSummlyやRockmeltなどすでに似たサービスはいくつもある。好き者は目移りしてしまい、いくら使い勝手が優れていても継続的に「何か」がないとすぐに離れてしまいがち。

さらにそれに対しこうしたサービスを必要とするユーザーが全体でどれくらいいるかまだまだ未知数。いずれもよくできているにもかかわらず”好き者向け”を抜け出せておらず、ほとんどのユーザーはTwitter、Facebookで流れてくる情報とYahoo!ニュースで事足りている。好き者だけでは広告やコマースビジネスは成り立ちづらい。

こうした場合、過去の例からいくつかのサービスはB2Bビジネスへ方向転換したり、Yahoo!などの大手に組み込まれるパターンが多く、この分野もそうした動きが今後1〜2年後には出てくると思う。まぁそれだけではちょっと夢がないので、ziny.usを含めたソーシャルニュースサービスの予想外の進化に期待したい。



ziny.us
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BRUTUS集めにハマったら自分が何が好きか見えてきた

20130123BRUTUS01ここ最近、ふとしたきっかけからBRUTUSのバックナンバーから興味ある特集のものをブックオフで買うことにはまっている。これまでにだいたい30冊近く買ってしまい、あっという間に本棚がいっぱいいっぱい。だいたい1冊100円で買えるので、ちょっとでも興味があれば買い、あまり読まずに並べている。(自分でも何やってんだか)

BRUTUSは以前にも興味ある特集のときに何回か買ったことはあったが、広告や記事の見出しなどに何となく「スカした」感じがあり、自分とは少し距離を感じていた。それがこうなってしまった一つの理由が「はじめての編集」という本。ここで雑誌がどのような考えで編集され作られているかに触れ、中でもBRUTUSの手法に共感してしまい、改めて読み返したら今までと違った視点から楽しめた。そこへブックオフでバックナンバーを見つけてから買い漁る行動に出てしまったのだ。

20130123BRUTUS02
BRUTUSが創刊されたのが1980年で、これまで700号以上が発売されている。さすがにブックオフといえど全部が揃っているわけではなく、だいたい買えるのが2003年前後以降。また当時と今とでは注目されるものが違っていてピンとくるのは2007年あたりから。ちなみにいくつかの店を巡ったなかで一番品揃えがいいのが秋葉原店だった。ここは多くのバックナンバーが揃っているだけでなく、ちゃんと古い順に綺麗に並べられており、店員さんのBRUTUS愛、雑誌愛が感じられるw

BRUTUSが取り上げる分野は幅広く全部が全部興味を持てるわけではなく、表紙を見て「面白そう」と思えるものをピックアップしていくだけでいい。それだけでも結構な数になる。そうして揃えたものを改めて見返すと、自分の興味あるもの、ないものがはっきりとわかる。

私が買ったのは以下にあるとおり。逆に何度も特集されているのに1冊も買わなかったのが「映画」「音楽」「ファッション」といった分野。これらは別にまったく観たり聞いたりしないわけではないが、積極的に探すわけではなく、受身で選んでいるのだ。ITやガジェットといった以外の自分の趣向が出ている。

別にBRUTUS礼賛!ってわけではないけど、雑誌の中にも発売から時間が経ったものでも楽しめるものがあり、内容の割に安く買えるので興味あるかたはどうぞ。

○私が買い漁ったBRUTUS(すでに買っていたものも含む)
2003/6/1 (525) 新しいスタイルの「本屋」が気になる!
2003/9/1 (531) 雑誌好きなもので!
2004/7/1 (550) さあ、ブックハンティングの季節です!
2006/3/15 (589) 動物園に来てみない?
2006/6/15 (595) 全730冊本特集!本ラブ。
2006/9/15 (601) 水族館に行ってみない?
2007/2/1 (609) 脳科学者ならこう言うね!
2007/9/15 (624) 国宝って何?
2008/3/1 (634) 「犬のこと」
2008/3/15 (635) みんなの食堂
2008/4/15 (637) 日本経済入門。
2008/5/1 (638) おいしいパンの教科書
2008/6/15 (641) 三谷幸喜失踪事件!?
2008/8/1 (644) 博物館ラブ
2008/12/15 (653) 今日もYouTube見てる。
2009/1/1・15 (654) 本。
2009/2/1 (655) ブルータス大学開講
2009/3/1 (657) なにしろラジオ好きなもので。
2009/4/15 (660) 仏像
2009/8/1 (667) ニッポン鉄道の旅。
2010/1/1・15 (677) 本が人をつくる。
2010/9/1 (692) 東京の、東へ。
2011/1/1・15 (700) 本。
2011/6/1 (709) 本屋好き。
2011/6/15 (710) 最高の朝食を。
2011/9/1 (715) たとえば、いま、あなたが都会を離れて島で暮らすとしたら。
2012/1/1・15 (723) 本。
2012/2/1 (724) ラーメン、そば、うどん。
2012/2/15 (725) 集まって住む。
2012/3/1 (726) マンガが好きで好きでたまらない。
2012/3/15 (727) 旅に行きたくなる。
2012/8/1 (736) ラーメン、そば、うどん、冷やし中華。
2012/9/1 (738) うまい肉。
2012/12/1 (744) Car Life
2013/1/1・15(746) 本。
特別編集 スタジオジブリ
合本 真似のできない仕事術
合本 今日の糸井重里

布団の横にある本棚に並べているので、寝る前に何冊かパラパラと読むのが至福のひととき。でもこれだけ買っても、ブックオフへ行くとまた欲しくなるものが出てくるんだよ…

京都マルイの書店「フタバプラス」は全フロアで本が買える!

京都の四条河原町にあるマルイには「FUTABA+(フタバプラス)」という書店が入っているのですが、ここがちょっと面白い展開をしてました。書店は6Fにあるのですが、1F〜5Fにも小規模の書棚を設置し、売り物の本を置いて販売しているのです。

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書棚はお店に隣接したところや、エスカレーター脇の休憩スペースなどフロアによって異なり、置いてある本もフロアの客層によって変えているのがミソ。

1Fは来店するほとんどの人が通る入口からエスカレーターへの導線上にあり、話題書や雑誌など。女性向け・男性向けフロアにはそれに合った本があり、男性ファッションフロアにはBRUTUSのバックナンバーが多く置いてあって思わず手にとってしまいました。

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置いてある本は休憩スペースで自由に読め、買いたくなったら指定(他のお店)の売り場のレジへ持っていく仕組み。置いてある本の入れ替えをあまりしてないのか若干傷んでいる本もみられましたが…。それと店員がいないので万引きに遭わないか気になりましたが、実際のところどうなんでしょう。京都の方はそんな野暮なことしないという自信があるのでしょうか。

こうした取り組みはマルイや入店している他のお店の協力が不可欠で、なかなかハードルが高いと思いますが、とても面白い取り組み。わざわざ書店に寄らないお客さんも目的のフロアで買い物の合間に本に触れることができるし、本好きからすれば各フロアをすべて回りたくなります。

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6Fの書店の品ぞろえも新刊をただ並べているのではなく、各ジャンルでしっかりセレクトされている様子。さらに隣にスターバックスがあり、コーヒーを飲みながら売り物の本を読めるようになっており、とても解放的。東京でも書店とカフェが併設された店はありますが、他のフロアを含め何だかお客さんを信用しているお店という印象を受けました。

iPad mini買いました。これはイイです!

iPad in bag
昨晩iPad miniが届きました。

手にされた方のほとんどが「軽い!」と驚いてましたが、まったく同感!使えるアプリがまったく同じでも用途の幅が大きく広がると思えました。

その後一晩あれこれ触ってみた印象はこんな感じです。

・やっぱり「Retinaだったらな」と思うことは多々。特にマガストアやビューンで読めるそのまま電子化した雑誌を読むときなどで。いずれはminiにも搭載されるだろうけど、個人的に待つ必要はまったくなく、今このサイズで使えることが大事だと思う。新しいのが出たらまた売って差額で買えばよろし。

・A5なのでiPhone5に比べてのサクサク感はあまり期待してなかったが、意外にも良好。特にi文庫HDに入れている自炊本がiPad3よりストレスなくめくっていけたのは意外だった。これはRetinaでないことが功を奏した?

・個人的な用途でiPad3に戻りたい気や、iPad4を買う気はまったくなし。使い勝手が落ちない範囲でサイズと重さが縮小されているminiの方が使う頻度が高くなりそうだから。

・iPhone5と一緒に持ち歩く機会も確実に増えると思う。バッグのポケットに収まり、そこから取り出しやすくなったから。MacBook Airを持ち歩くときも迷うことなくお供にできそう。

・iPadというより、iPhoneの延長線上で使いそうなので、スクリーンカバーは買わずiPhoneっぽい軽めのケースだけ装着する予定。

発売前にあれこれ議論があり、それはそれで面白かったですが、実際に触ってみるとそんなことはどうでもよくなりますよ。アップル製品では何度何度も繰り返されてきたことですけど。

信頼しているITジャーナリストの評価を信じてiPad miniを(多分)買うぞー!

昨晩のApple発表会を見ようと早めに寝たのに寝坊して目が覚めたら3時過ぎですでに終わっていた。。。

私はiOS端末はiPhone5とiPad第3世代を持っているが、今回の発表でまずiPadは手放すことに決めた。7インチタブレットは使ったことがないのでiPad miniは魅力的だし、iPad第4世代はA6Xプロセッサを載せていることが魅力。iPhone5を使うと、A5以前との違いをはっきりと感じることができ、第3世代iPadのちょっとしたもたつきが気になってしまう。

また、iOS端末につなぐケーブルをLightningに統一できれば持ち物を減らせる。そして一番の理由が、現時点であれば第3世代iPadを高値で売ることができ、少ない投資で新しい端末を手に入れることができるから。週末までならネットオークションで手数料を引いても4万円台中〜後半は堅い。こういうときはさっさと行動した方がいいと経験則でわかっている。


ところで、iPadの評価を調べてみると、ITジャーナリストと呼ばれる人と、ソーシャルメディア上での一般の人とで評価が大きく分かれているようでした。前者はアップル主催のハンズオンで実機に触った印象が想像以上としているのに対し、ソーシャルメディア上ではスペックからNexus7などと比較して劣っている、期待はずれとしている人が多い。

こういう場合、個人的には前者の意見を取り入れるようにしている。ITジャーナリストと呼ばれる方の中でも、長年記事を読み続けた結果信頼のおける人がいて、その人の評価がその商品を手に入れたときの満足度に近いことが多いからだ。

ソーシャルメディア上の反応も参考になるが、今回はほとんどスペックと各個人の主観でしか語られていないので、ほとんどアテにならない。ただ、まわりを見ると、どうも「この人の言うことなら信頼できる」という軸になる人がおらず、その他大勢に流される人が多い気がする。

アテにしている人が、メーカーのいいなりになった提灯記事を真に受けて後悔する可能性より、ネット上の意見に振り回されて失敗するリスクのほうが何十倍も大きいと思うのは自分だけだろうか。